※この絵本の貸し出し期間は終了しています。
てまり文庫での貸し出しはできかねますが、絵本紹介としてお楽しみください。
文: はせがわ せつこ
画: いのうえ ようすけ
出版:福音館書店
中国唐代の伝奇から再話したふしぎな世界の昔話です。
旅をしていた趙(ちょう)が、三娘子(さんじょうし)の宿に泊まった時に
不思議な光景を目にしました。
客が寝静まった夜中、調理場で三娘子は妖力のようなものを使って人形を動かし、ソバの実を育てソバもちを作っていたのです。
翌朝、昨日の夜に作ったソバもちを客に振舞うと…なんと客たちはひとり残らずろばになってしまったのです。
三娘子はろばたちを裏庭に追い立てると、客のお金や荷物をすべてせしめてしまいました。
今まで沢山の人をろばにした罰でろばを死ぬまで働かせようとした趙ですが、4年後のある日老人が現れて、
「これは、いろいろ悪いことをしたが、お前さんにかかって、随分長いこと苦労したようだ。もうこれくらいで、許してやってくださらんか」と不思議な老人に助けられて、ろばの口から飛び出した三娘子は、深く老人に頭を下げるとどこかに走り去ってしまった…という中国の昔話でした。
日本の昔話とはまた違った雰囲気の不思議なお話です。
本日の写真と紹介文の担当:🍑
この記事へのコメントはありません。